グレイトフル・デッドとはアメリカのロックバンド。もう解散してるのかな。
ヒッピームーブメントの頃から割と最近まで、かなり長きにわたり活躍していました。
僕が洋楽聴き始めた頃もまれにチャートに入っていました。ですが得体が知れない怖いイメージで、自分が聴くようなものではないと無意識に思ってました。子供でしたからね(笑)
ご興味ある方は検索を。
「マーケティングを学ぶ」
マーケティング・・まあ、あまりいいイメージ持たれていないような気がする。
序文で糸井重里さんがそこについて触れています。それがいいです。
彼らは一般的なアーティストとはまったく違う手段で利益を出していました。
そこに切り込んだ本。電通アドミュージアムで見つけました。
グレイトフル・デッドはレコード販売による収入ではなく、ライブ集客で売り上げようとと考えていた。なぜならライブやりたいから。
まずそれが前提。でもそれが結構大切で。
ミュージシャンで稼ぎたいならレコード売らなきゃとは考えなかったんですよね。
バンドとしてはかなり売れていたにもかかわらずチャートインしないのは、これが要因でしょう。
最初にやったのがお客さんがライブを録音するのを許可すること。まあライセンスフリー。
レコード売れなくなるじゃん、と考える必要はなくて。レコード売る気がないから。
ですが、結果的にこれがレコード販売に寄与する。
また目的通りにライブにファンを呼び、ファン同士が繋がりとなり、ライブ収入が安定化する。
ステージ上のパフォーマンスも、イベント自体もかなり独自の方向に行っていたようで、それが売りになっていました。
望んだ通りだよね。
細かいことにご興味ある方は本読んで頂ければ。
僕がすごく思ったことは、商売だから、売り上げなきゃいけないから、こうしなきゃああしなきゃではない、ということ。
彼らは「レコード売るよりライブやりたいから」ということに立脚して販売戦略を立てている。そのほうがいいよね。自分を殺していないからやる気も上がるしさ。楽しくできると思うよ。
で、もう一つ。
多分、グレイトフル・デッドは自分たちでもここまで上手くいくとは思っていなかったと思います。録音フリーが思わぬ結果を呼び込みましたがそこまで想定していたとは僕は思えない。
それは今の企業にもいえてて、AmazonだってFacebookだってGoogleだって創業当時は自分たちがここまでになるとは思っていなかったでしょう。
たとえばAmazonのジェフ・ベゾスは通販サイトの企画を企業に買って欲しかった。ですが何社も断られて自分で始めたそうです。「こんなの上手くいかないよ」といわれたこともあったらしい。十分想像できるよ(笑)
Facebookはそもそもナンパ目的で作った、という話も聞きました(ほんとかどうかは知りませんw)
漫画「クローズ」作者の高橋ヒロシさんも何社も編集部回って落とされ続けた。
「今時こんなヤンキー漫画無理だよ」「ヤンキー漫画で行くならさあ・・」などと言われていたそうです。この辺全部単行本に書いてあります。ここ読むのも面白かった。
「クローズ」は映画化だけでなく、若手の漫画家も巻き込んで大きな流れになりました。でも高橋さんはそこまでは想定していなかったと思います。
ユニクロの柳井さんだとか、こういう例は実はたくさんあります。
グレイトフル・デッドもそうじゃないかな。
ただ「ライブがやりたいからライブで売り上げよう」というところはブレず、可能性を追求した。
グレイトフル・デッドはマーケティングなんて言葉知らなかったと思いますし、ライブで収益上げるために手を打っていただけだと思います。
マーケティングがダメだということを言いたいのではなく、結局マーケティングも道具であるということです。それ自体が何かしてくれるわけではなく使いようなのだと思います。ハサミとかスマホとかと同じ。
僕はコピーライターですけど、クライアントの課題を見つけるのにポジショニングマップやジャーニーマップ作ることもあります。
マーケティング自体が目的になったらダメなんだと思う。
そもそも、なんのためにマーケティングの手法を使うのか。そこをきちんと問うこと。
そして、グレイトフル・デッドとまったく同じことやっても同じ成功はしないでしょう。ですがエッセンスはとれる。
僕自身はここで書いたようなことを読み取りました。そしてそれはまた変わるかもしれません。他の方は違うかもしれません。
マーケティングがなんとかしてくれるわけではなくて、自分がどうしたいかだということに変わりはないと思います。

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