「家でやろう。」
東京メトロが以前行っていた地下鉄のマナーポスターです。
僕がコピーライターの勉強をしてみようと思ったきっかけがこれ。
初めて地下鉄の駅でこれを見たときは衝撃だった。これすげ~!って思いました。
それまでのマナー広告というのは怒るものが多かった。「こういうことはやめましょう」「これは迷惑!」みたいなもの。
でもこの広告は怒るんじゃなく、提案になっていました。
「お酒飲むのはかまわないけど、家でやろうよ。」
その行為自体を否定するのではなく、場所わきまえようよという提案になっていた。
あ、そうだな、そうしようと思う人が少なからずいるかもしれないと思いました。
そこが新しかった。
この広告のアートワークを行っていた寄藤文平さんによれば、まずマナー違反をする人を悪者にしないことが前提だったそうで。
そこが上から目線のお叱り広告になっていないところだと思う。
こういうコンセプトワークが実はすごく大事で。
言葉は単純ですよね。「家でやろう。」だから。
この広告は自分の中で、今も基準になっています。